日本産業カウンセラー協会の開示データによると悩み相談の件数は8年前から2倍になり、年間1万件を突破しています。
最も多かった「職場のこと」と「自分自身のこと」の中でも、人間関係や、生き方、性格についての相談が多く寄せられ、職場やプライベートでも、人間関係や生き方、自分自身の心のあり方に悩んでいる人が非常に多いことがうかがえます。
当協会が実施したアンケートによると、悩みがあると答えた人は全体の55%でした。
その中でも、人生の生き方に悩んでいると答えた人が29.2%と断トツに多く、日本人の3割以上が生き方に悩んでいるといえます。
浄土真宗本願寺派総合研究所の開示レポート
「現代人は仏教に何を求めているか ─アマゾンランキングを通しての考察」 多田 修
によると、売れ筋仏教書を分析したところ、現代人が仏教に求めているのは「この世での生き方」であると結論づけています。
出典根拠
「現代人は仏教に何を求めているか ─アマゾンランキングを通しての考察」 多田
また、少し古いデータですが、2012年の聖心女子大学の調査結果によるとお坊さんに悩み相談をしてみたいと答えた人の中の42.1%が生き方について相談したいと答えています。
当協会のリサーチ結果でも生き方に悩みを感じると答えた人の仏教への関心度は最も高かった。
日本産業カウンセラー協会とのデータと合わせますと、現代の日本において生き方に悩みを感じる人が大変多く、その答えを仏教に求めている人が多くあることが分かります。
私たちは、他人からどう思られるかに気を使い自分自身の本来の気持ちを見失っていないでしょうか。
ブッダ釈迦は、他人の評価は相手の都合によってころころ変わるもの、だから皆から好かれる人も、嫌われる人もいないのだよと説かれてます。
どうしたら、他人の目を気にせず、自由に生きることができるのかを説かれた仏教を通して学んでいただけます。
私たちは物事をついつい悪く考えがちです。
必要以上に、自分の悪いところを見たり、悲観的なことを考えてしまう。悪いクセがあるといわれます。
正見(しょうけん)という言葉が仏教にあります。
これは物事をありのままに見なさいということです。
よいところはよい、改めるべきところは改めると自分を正しく見て、ありのままの自分を受け入れる見方をまなんでいきましょう。
あなたは、焦った時、迷ったとき、困った時、何をものさしに自分の行くべき道を選んでいますか?
仏教に「道理(どうり)」ということが教えられています。
これは、どんな時でも、どんな状況でも、一貫したブレないものさしということです。
この道理を学ぶことで、どんな状況でもブレない軸を培うことができます。
幸せとは何でしょうか?
ブッダは、幸せとは独り占めできるものでない、分かち合うものだと教えています。
自利利他(じりりた)といいますが、自(自分)と他(相手)との間にどのようにして幸せ(利)を築くことができるのでしょうか。
幸せとは何かをよく知ることで、あなたとあなたに関わる人がともに幸せな人生を送ることができるようになります。
人は何のために生まれ、生きているのでしょうか?
これは私たちにとって最も大きな疑問の一つです。
ブッダは、天上天下唯我独尊(てんじょうてんがゆいがどくそん)といわれました。
これは、我々一人一人に、大宇宙を前にしても、一つ尊いと使命があるということです。
一人一人の命にとてつもなく尊い意味があると教えた言葉です。
生きていても意味がない、生まれてこなければよかったと嘆くことがありますが、決してそんなことはないとブッダは断言しています。
対人関係や、自分自身との関係、幸せとは何か、ブレない自分軸、そして、人生の意味について答えていったのがブッダの教です。
今日、その仏教を分かりやすく実践的に学ぶ機会がなかなかないのが現状です。
その仏教を基礎から体系的に分かりやすく学んで頂くことで、あなたの中に、正しい物事の見方(智慧)を身につけていただけます。
当協会では、仏教をもとにしたカウンセリングスキルを開発しています。それを理解し習得することで、自分自身の心のケアだけでなく、あなたの周りの大事な方の心のケアができるようになります。
仏教は、今から2600年前、釈迦(ゴータマ・シッダルタ)が35歳のとき
仏という無上のさとりをひらき、人々の苦しみ悩みに答えていった教えです。
その教えの説かれ方は、
対機説法(たいきせっぽう)と言い、人々の心(機)に対して、教え(法)を説かれました。
人々の苦しみ悩みに応じて教えを説いていかれた仏教こそカウンセリングの源流だという学者もあります。
ブッダが、幼子を亡くした母親(ゴータミー)に、「今まで一度も死人を出したことのない家」からケシのみをもらってきなさいと告げ、母親は、その実践を通して、我が子の死を悟ったという話があります。
その人その人の苦しみ悩みに応じて教を説いていかれたということです。
仏教こそカウンセリングの源流だという学者もあります。
ブッダが、幼子を亡くした母親に、今まで一度も死人を出したことのない家からケシのみをもらってきなさいと告げ、母親は、その実践を通して、今まで一度も死人を出したことのない家などないことを悟り、我が子の死を悟ったという話があります。
このことについて
御厨良一(みくりや りょういち)著『哲学が好きになる本』の中には
この物語は「パーリ経典」にあるものですが、私はこの物語のなかに注目すべき点が3つあると思うのです。
宗教には奇跡が必ずともないます。
「エイッ」と気合いを入れて、死人をよみがえらせるのが、普通ですね。
ゴータミーが最初にブッダのところへ相談に行ったとき、ブッダは直ちに「人間の死はまぬがれ得ないこと」を告げていません。
彼女自身が自分でそのことを自覚していくようにしむけているのです。
この方法はカウンセリングのなかでも、特に無指示的方法といわれるもので、ブッダ自身がきわめて科学的方法を取っていることが注目されると思われるのです。
ブッダは人生の哲理をとくことによって解決しようとしていることに注目したいのです。
信仰による救済でなく、智慧による救済の道をとっていることを記憶にとどめておきたいのです。
(御厨良一著『哲学が好きになる本』エール出版より引用)
と言っています。
ブッダは、お亡くなりになるとき、弟子が「これからどうしたらいいのでしょうか」と尋ねたところ
と言われています。
とかく私たちは立派な人や偉大な人の力にあやかったりすがりたくなってしまいますが、
ブッダは「私ではなく、教え(真理)をよく学び、それをものさしとして進めば、どんな人も幸せに向かって進んでいけるのだ」と説かれているのです。
仏教は、ほとけさまのカウンセリングであり、もっと言うならほとけさまのお悩み相談室であるという立場に立ち、宗派を越え、仏教を現代の私たちのストレスや悩みに具体的に実践的に答えるものとして、伝えいていこうという目的で設立されたのが一般社団法人全国仏教カウンセリング協会です。
当協会の活動としては、
名称 | 一般社団法人全国仏教カウンセリング協会 |
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役員 | 代表理事 岡本一志 |
沿革 | 2018年3月設立 |
所在地 | 5600085 大阪府豊中市上新田1-24 A303 |