頑張って努力しても、なかなか結果が返ってこないと、無駄な努力をしてしまったと落ち込んでしまいます。こんなことならやるのではなかったと、頑張ったことを後悔もします。
作物でも、種によって早く実を結ぶものと、遅く実を結ぶものがあります。
例えば、米は種をまいたその年に実ります。麦はその翌年に実をつけます。
「桃栗三年柿八年」ということわざがあるように、実を結ぶまでに3年も8年もかかるものもあります。
私たちの「行い」も同じです。
仏教では、すぐに結果となって現れる行いを「順現業」(じゅんげんごう)といいます。
しばらくしないと結果が現れない行いを「順次業」(じゅんじごう)といいます。
だいぶ後になって現れる行いを「順後業」(じゅんごごう)といいます。
先ほどの作物に例えると、順現業はまいたらすぐに実をつける米のタネです。
順次業は翌年に実をつける麦のタネです。
順後業は3年や8年たたないと実をつけない桃、栗や柿のタネです。
お釈迦さまは、
「早く実を結ぶ行いもあれば、遅く実を結ぶ行いもある。
まいたタネは必ず実を結ぶから、早い遅いは気にせずタネまきを心掛けなさい」
と教えられました。
とはいうものの、私たちは目先のことばかり考えがちですから、すぐに結果が出るものばかりに目が行ってしまいます。でも、すぐに結果が出るものこそ、注意が必要なのです。
例えば、「3日で10キロやせるダイエット法がある」と聞くと、つい飛びついてしまう人があります。
でもよく考えてみてください。3日で10キロやせるダイエット法なんて、仮にできたとしても、極めて健康にはよくないはずです。さらに、すぐリバウンドしてしまうおそれもあります。
でも、例えば半年かけて食生活を改善して、体重を無理なく確実に落としていけば、健康にもよいでしょうし、そう簡単に元には戻らないでしょう。
なかなか結果が出ないなと思う時は、定期預金をしていると思えばよいでしょう。手元にお金が戻ってくるのに多少時間がかかります。しかし、その分多めに利子がついてお金が戻ってきますね。
タネをまいた後に、無理やり出てこい、出てこいと有害な化学肥料をまいて、強引に発芽させようとしなくてもいいのです。無理やり出した結果は、長続きしないものです。
花にも遅咲き、早咲きがあるように、あなたの行いにも早く咲くものもあれば、遅く咲くものもあります。
まいたタネは必ず生えるので、焦らず確実にタネをまいていきましょう。
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