どうも八方美人と言われているようで、つらいです。
外ではとても社交的で、愛想がよくて元気で張りきれるけれど、家に帰ったらどっと疲れが出てしまう。こんなことはないでしょうか。
私たちはたくさんの人の中にいると、みんなによい顔をしようとしてくたびれてしまいます。
みんなに好かれようとすると、自分の言いたいことも言えなくなります。また、当たり障りのないことしか言えなくなって、結局薄っぺらい人間関係しか作れなくなります。
せっかく自分を抑えて我慢してきたのに、挙げ句の果てには「あの人は周りに合わせてばかりで、自分の考えや意見がないね」「個性がなくてつまらないね」と言われてしまいます。これでは、せっかく頑張ったのに、悲しい結果になってしまいます。
たしかに、みんなからいい人だと思われたいですし、自分を嫌っている人がいると思うと、とても不安になります。でも、みんなから好かれるということは、とてもできない相談なのです。
お釈迦さまは、
「皆にてほむる人はなく、皆にてそしる人はなし」
と言われています。
どんなに立派な人でも、全ての人から好かれることはなく、どんなに嫌われている人でも、全ての人から嫌われることはないという意味です。
人間の好き嫌いは、その人の都合によって決まります。自分にとって都合のよい人は好きな人、自分にとって都合の悪い人は嫌いな人になるのです。
例えば、街に大きなショッピングモールを造るとなると、一般消費者にとってはうれしいことです。豊富な種類の商品を安く買えたり、ブランドのあるお店や大きな書店、オシャレなレストランにも一度に行くことができたりするからです。
ところが、地元の商店街にとっては死活問題になるでしょう。自分の所に来ていたお客を、ごそっと取られてしまうからです。商店街の経営者にとってはショッピングモールの社長は、自分たちの生活を脅かす「悪い人・憎い人」になるはずです。
たくさんの人が集まれば、全員の都合や利害が一致することは絶対にありません。
つまり、どんな立派な人でもみんなから褒められることはありません。
お釈迦さまでさえ、当時の人たちの3分の1はお釈迦さまの存在を知らず、3分の1は、変なやつが現れたと非難して、あとの3分の1が尊い方だと称賛したといわれます。
まして、過ちを犯すこともある私たちがみんなから嫌われない、好かれるということは、ありえません。
それなのに、そんな不可能なことを何とか実現しようとして、無理に「いい人」の仮面をかぶって、くたびれてしまう人が多くいます。
他人がそれぞれあなたに要求する「いい人」のタイプは違います。たくさんの人の要求に応じようとしたら、たくさんの仮面を用意しなくてはなりませんが、それには限界があります。
つまり、私たちは誰からもいい人でいることは不可能なのです。
逆に、「皆にてそしる人はなし」とお釈迦さまが言われるように、あなたがどんな状況であっても、全員から嫌われるということはありません。
あなたの周りには、あなたがどんな状況になろうとも、あなたを支えてくれる人がいるのです。
全員から好かれることはできませんが、全員から嫌われることもないのです。
みんなから好かれることを求めて、無理な仮面をかぶって疲れるよりも、あなたの素顔に気づいて理解してくれる人を大事にしましょう。
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